楽しむためのスノクエ式
スノクエのレッスンの流れと目指すスタイル、レッスンでお伝えしているスキー運動を紹介します。私たちの経験から必要だと感じている運動をまとめました。滑る時はそのいくつかの運動を斜面に合うように行います。ここでは専門的な表現にまとめましたがレッスンでは一歩一歩進みます。
2021.11月更新1回目
<Index> レッスンの流れと目指すスタイル ・レッスン ・ビデオ ・経験 ・楽しむ レッスンでお伝えしているスキー運動 スキーの乗り込みとバランス ターンコントロール ・加圧 ・回旋 ・角付け 重心移動=ターンとターンをつなぐ切り換え運動 ターンコントロールのタイミング まとめ 関連投稿 |
レッスンの流れと目指すスタイル

レッスンはコース内容に合わせた運動を中心にお伝えしています。1日にあれこれするのでなく、ひとつのテーマに沿って流れるレッスンをしています。スキー運動を一つずつ習得してどこでも滑れるスキーヤーへ導きます。

ビデオ撮影で運動のチェックをします。自分の滑りを観察することは感覚のズレを調整する効果があり、課題も明確になります。今の自分の滑りを知ること、ビデオ撮りに慣れることも大切だと考えます。

1日で劇的に進化した滑りになりたいものですが上手く行かないこともあります。運動は何回か繰り返し経験を重ねることで自分の感覚となりスムーズになるものですからあの手この手で楽しみながらススメています。

スキーには大自然の中を滑り、雪山を生で体感できる魅力があります。このスキーの魅力に集い出会ったみなさまと共に分かち合い楽しむレッスンを目指しています。アフタースキーの時間もアットホームな空間でありたいと思います。
レッスンでお伝えしているスキー運動
スキーの乗り込みとバランス

スキーがターンするのは雪の抵抗がスキーにかかることから始まります。この雪の抵抗をつくるための働きかけとして、スキーに乗り込む運動をします。具体的にはカラダの重みをスキーの真ん中でバランスがとれるように乗り込みます。上手くいくと足裏で踏んばりのきく反力がもらえます。この反力があると足場がつくりやすくなり次のターンへ動きやすくなるのです。スムーズに乗り込むためにはバランスのスキルが必要となり、レッスンを基本としています。
ターンコントロール
ターンコントロールとは積極的にスキーをターンさせるためのスキー運動。レッスンでお伝えしているスキー運動のテーマは加圧する、回す、傾けることの3つです。これらは脚の動きで表現します。

加圧(荷重)はスキーに積極的に力を加えてターンする運動。脚を曲げたり伸ばしたりしてスキーに力を加えます。一般的には脚を伸ばせば力が強まり曲げれば弱まると考えます。力のタイプはそれぞれ人の運動タイプによって変わります。少々脚が曲がった姿勢の方が力が入りやすい人もいるでしょうしその逆もあるでしょう。しかしターン中にお尻だけを落としてしまったり、足首を曲げすぎてしまったり、上半身だけを使いすぎてしまったり偏った動きはスキーに力が伝わらずスムーズにターンしません。柔らかくカラダ全体が動かせるバランスを整えましょう。

回旋(ラウンド、ツイスト)はスキーを積極的に回してターンする運動。斜面が狭かったり、リズムよく小回りするショートターンやコブ、オフピステなどでコンパクトに回す運動です。カラダの周りに円を描くように脚を回します(ラウンド)。さらに足首や太腿をしぼるように回し込めば(ツイスト)より小さく回すことができます。上半身が斜面の真下を向いて下半身で回し込むように意識する(外向姿勢)と小さいターンが描けるようになります。

角付けはスキーを積極的に傾けてターンする運動。雪面にスキーを傾けグリップさせることで大きな力がかかりシャープなターンになります。シュプールが2本の線を描くカービングターンでは必須の運動です。刃切れのいいショートターンや急斜面、アイスバーン、クラストなど不安定になる場面でも使いたい運動です。脚をターン内側に傾け重心をターン内側へ移動することでスキーを傾けます。外脚は長く内脚は短く畳みます。上半身が内側へ倒れすぎないように他の運動が行える外傾姿勢というバランスが大切になります。
重心移動=ターンとターンをつなぐ切り換え運動

次のターンにつなげるところのカラダが移動する運動を重心移動とか切り換えと言います。次のターンコントロール運動がしやすいように重心を次のターン内側へ運んでいく動きです。移動の方向やタイミングは描くターン弧の反力の大きさやスピードなどによってそれぞれで、移動量をわかりやすくするために足元から動きたい運動です。重心移動はカラダを前進させる前後・上下・左右のバランスと関係が深くレッスンではここも基本にしています。
重心移動はたわみや反力をきっかけにすることができます。反力が小さくきっかけの力が少ない場合は脚全体を伸ばし(=ストレッチング)自力をつかって重心移動を行います。一方で反力が大きくて上や後ろにカラダが抜け遅れる場合は脚の曲げ伸ばし加減で反力の大きさをコントロールします(=ベンディング)。
ベンディングは積極的なショートターンやカービングターン、反力が大きくなりやすい急斜面やコブなどで使っていきたい運動ですが反力が小さいのにベンディングを多用すると動くことができなくなるので気をつけましょう。
ターンコントロールのタイミング
ターンのどこのタイミングでスキー運動を行なうかによってターン弧に違いがあります。ターン後半に運動すれば「しの字」、ターン前半に運動すれば「つの字」のような弧の型になります。「しの字」型はひとつのターンをゆっくり丁寧に滑ることに適し「つの字」型はターンとターンをつなげ積極的に滑ることに適します。レッスンでもひとつの動きをワンターンずつ伝えたい時は「しの字」型、ターンをつなげ流れにしていきたい時は「つの字」型に使い分けています。どのタイミングでもスキー運動ができるようになることはターン中のバランス感覚を確実にします。レッスンで大切にしているテーマのひとつです。
まとめ
スキー運動はその時々に割合を変えながら混ざり合うことでバランスがよくなります。どれか一つの運動だけでもスキーは楽しめますし、それぞれを少しずつ取り入れることは運動感覚を増やし、滑りの幅をさらに広げます。ぜひ一緒に習得しながらスキーを楽しみましょう。
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